コラム
結婚式に祖父母を呼ばないのは非常識?高齢・移動・体調への不安を解消するための優しい対策と代替案

「結婚式に祖父母を呼びたいけど、高齢だから移動の負担や体調面を考えると無理はさせたくない」。でも、「憧れの会場やリゾート婚も諦めたくない」と、気持ちが揺れ動く方は少なくないでしょう。
晴れ姿を見せたいけれど、呼ばないのは非常識なのでしょうか。近年では、オンライン配信や後日のお祝い会など、新しい形を選ぶカップルも増えています。会場選びの工夫や代替案もご紹介しますので、お互いが心から楽しめる形を一緒に探していきましょう。
結婚式に祖父母を「呼ばない」のは非常識?
結論からお伝えすると、高齢であることや体調、移動の負担を考え、祖父母を結婚式に呼ばない選択は、決して非常識ではありません。むしろ、大切に想う祖父母への深い愛情と配慮から生まれた、とても優しい決断です。
「全員を呼ぶ」から「心から楽しめるか」を大切にする時代へ
ご両親の世代では「親戚は全員呼ぶのが当たり前」という考え方が一般的でした。しかし、近年では形式や慣習よりも「ゲストが心から楽しめるか」「無理をしていないか」を大切にする価値観が広まっています。
ゼクシィの結婚トレンド調査(首都圏)によると、2019年は親族ゲストの招待平均人数が23.0人でした。コロナ真っ只中の2022年には16.9人まで減少しましたが、コロナが落ち着きを見せている2024年になっても19.2人に留まっており、コロナ禍以前(2019年 23.0人)の水準には戻っていません。「非常識かもしれない」という声に捉われず、おふたりと祖父母にとって一番よい形を見つけることが何よりも大切です。
※参考:「ゼクシィ 結婚トレンド調査 2024(首都圏)」
祖父母を安心して招待するために、知っておきたい対策と配慮
「結婚式に祖父母を呼びたいけど、もし無理をさせてしまったら…」と考え、招待に踏み切れない方もいるかもしれません。「迷惑をかけるかも」と、ご本人たちが参加を迷っている場合もあります。祖父母がご自身の体調と相談しながら、心から「行きたい」と思ってもらえる結婚式を計画できるよう、一緒に状況を整理していきましょう。
足腰に不安がある祖父母を招待する場合
歩行に不安がある方にとって、会場までの道のりはもちろん、会場内の少しの移動も大きな負担になり得ます。会場選びと移動の工夫で、不安を和らげましょう。
移動が少なく、バリアフリーが行き届いた会場を選ぶ
駅直結のホテルや、駐車場から会場までの距離が短い式場なら、移動の負担を大きく減らせます。会場がバリアフリーに対応しているかはもちろん、お手洗いまでの距離など、実際の動線に隠れた不便がないかも事前に確認しておくと安心です。
介護タクシーの手配など移動をサポートする
祖父母のご自宅からの移動には、介護タクシーの手配を検討してみてください。結婚式場へも、他の目的地と同様に送り届けてもらえます。会場内の移動に備えて、車いすの貸し出しサービスの有無も確認しておくとよいでしょう。
当日は、おふたりの姿がよく見え、かつお手洗いなどへ移動がしやすい出入り口に近い席を用意するのがおすすめです。事前に会場スタッフに事情を伝えておき、困った様子があればすぐ駆けつけてもらえるよう体制を整えておくと、より心強いでしょう。

寒暖差による体調の変化が気になる場合
暑い夏や寒い冬は、寒暖差による体調の変化に注意が必要です。とくに屋外での演出は、移動の負担も大きいため、避けるのが賢明でしょう。空調設備が整った会場を選び、冷房の冷えや外の寒さに備えてひざかけを用意するなどの配慮をすれば、気温への不安を和らげられます。
過ごしやすい時期や時間帯を選ぶ
気候が安定している春や秋に結婚式を挙げたり、高齢の方にとって負担の少ない時間帯に設定したりできないか考えてみてください。夕方や夜は気温が下がりやすいので、過ごしやすい季節の日中の時間帯を選ぶと安心です。高齢の方は就寝時間が早いため、午前中を選ぶのもよいでしょう。
介護スタッフの付き添いを依頼する
介護スタッフに事情を話し、結婚式への付き添いを依頼するのも一つの方法です。サービスによっては、移動や食事の介助だけでなく、結婚式用のヘアセットまで行ってくれる場合もあります。まずはご両親や担当のケアマネージャーに相談してみましょう。
祖父母が遠方に住んでいる場合
遠方に住んでいる場合は、移動の負担をいかに減らせるかがカギです。また、遠方のためどうしても参加が難しいなら、オンライン参加や後日改めてお祝いの時間を用意しておくとよいでしょう。
移動について相談しておく
新幹線や空港からのアクセスが便利な会場を選ぶと、移動の負担を極限まで軽減できます。自宅が新幹線や空港まで遠い場合や、会場までの移動が心配なら、両親や親族に送り迎えをお願いできないか、相談しておきましょう。
オンラインで参加してもらう
最近では、当日の様子をオンラインで配信・視聴できるサービスも増えています。自宅にいながら結婚式に参加できるので、移動に伴う不安や不便を軽減でき、遠方に住んでいる祖父母にも喜んでもらえるでしょう。

あらためてお祝いの席を設ける
結婚式に無理して来てもらうのではなく、後日あらためて祖父母の自宅近くで「ミニ食事会」を開くのも素敵です。結婚式の写真を持っていったり、映像を流せる場所を予約したりすると、当日の様子をゆっくりと報告できます。写真サービスを頼んでおいて、一緒に後撮りやフォトウエディングをするのもおすすめです。
招待せずに少人数婚を希望する場合
「家族だけでアットホームに」「海外でのリゾート婚に憧れる」と考えている場合、祖父母に限らず、親族を呼ばない選択をするケースもあるでしょう。また、祖父母ご本人から「新郎新婦に気を遣わせたくない」「移動や準備が大変だから」と、参列を辞退される場合もあります。後悔のない結婚式にするためには、状況に合わせて、おふたりの希望をどれだけ叶えられるかも重要です。
ふたりが希望する結婚式の形をしっかりと伝える
親族をたくさん呼ばずに少人数でやりたいなら、家族婚を希望している理由を丁寧に伝えてみてください。とくに海外リゾート婚に憧れがある場合は、長時間の飛行機が必要になるケースも考えられるため、祖父母への負担が気がかりでしょう。むしろ「実は参加を悩んでた」と、祖父母から声がかかるケースもあります。ふたりの希望や想いがわかると、祖父母も尊重してくれるはずです。
後日の訪問や贈り物で想いを伝える
呼ばない選択をする場合は、後日写真を見せに家を訪問したり、感謝の気持ちを込めたギフトを贈ったりしてみてください。「結婚式で会えなくても、大切に思っているよ」といった気持ちが伝わる工夫をするとよいでしょう。
結婚式に祖父母を招待できない場合のおもてなしアイデア
「祖父母に無理をさせたくないから、結婚式には呼ばない」と決めたとしても、「晴れ姿を見せられないのは少し寂しいな」と感じる方もいるでしょう。結婚式に直接招待しなくても、感謝の気持ちを伝え、心を通わせる方法はたくさんあります。
オンライン結婚式を計画する
遠方に住んでいる場合と同様に、結婚式をオンラインで配信してみてはいかがでしょうか。オンライン配信には、「視聴型」と「参加型」があり、いずれも自宅で気軽に見れるため、体調などの様子に合わせて参加いただけます。
視聴型と参加型の違い
視聴型は、インターネット上で式の中継映像を配信し、画面を通してリアルタイムで式の様子や雰囲気を味わっていただくスタイルです。一方、参加型は映像を配信するだけでなく、チャット機能でメッセージを送ったり、画面越しにスピーチをいただいたりと、オンライン上で積極的に結婚式に参加していただけます。
関連記事:オンライン結婚式のふたつのやり方 リモート配信で「視聴型」と「参加型」の違いは?
祖父母の持ち物や贈り物を身につけるのも粋
祖父母からもらったアクセサリーや小物を身につけて結婚式に出れば、すぐそばで見守ってくれているような温かい気持ちになれます。また、プロフィールムービーに祖父母との写真を加えたり、手紙にエピソードを盛り込んだりする演出をオンライン越しに見てもらうのも、大変素敵な演出です。
後日、感謝を伝える機会を作る
結婚式は一生に一度ですが、祖父母との大切な時間はこれからも続いていきます。もし結婚式に呼ばないなら、感謝を伝える場をきちんと設けるのがおすすめです。
思い出のギフトを贈呈する
結婚式の写真を集めたフォトブックやアルバムを贈れば、当日の幸せな様子をいつでも見返してもらえます。写真とメッセージ入りの感謝状や、オルゴール付きの写真立てなども喜ばれるでしょう。
「ミニ上映会」やサプライズを企画する
当日に撮った写真や映像を祖父母の家に持っていき、一緒に見ながらゆっくり結婚式報告をするのもよいアイデアです。お茶を飲みながら語らう時間は、結婚式当日とはまた違う、穏やかで心温まるひとときとなるでしょう。
サプライズで晴れ姿を披露する
後日に改めて食事会を開いたり、ドレス姿でご自宅や病院に会いに行き、一緒に記念撮影をするサプライズも喜ばれます。病院へ伺う際は、事前にドレスでの面会の許可をとっておくと安心です。写真でしか見られないと思っていた晴れ姿を目の前にした時、感動で思わず涙がこぼれることでしょう。
祖父母を招待するなら気を付けたい会場選びのポイント
祖父母の負担をできるだけ減らすためには、会場の立地や設備、そして食事や進行といったおもてなしの配慮が欠かせません。「結婚式に招待する」と心に決めたら、安心して楽しんでもらえるようにしっかり準備を進めていきましょう。
負担の少なさにこだわる
会場を選ぶ際は、当日の移動や動線をしっかりイメージしてみてください。駅直結の会場を選ぶほか、会場まで専用バスやタクシーチケットを手配するのがベターです。親族の最寄り駅が近い場合は、駅に専用バスやタクシーが来るようにして、一緒に乗ってきてもらうのもよいでしょう。
また、会場内は挙式会場・披露宴会場・ゲストの控え室が同じフロアにあると、より負担を減らせます。
バリアフリー状況や休憩場所もチェック
立地や動線に加え、段差が少なく、スロープやエレベーターが完備されているかといった、バリアフリーの状況を細かくチェックしましょう。車いすでの移動が必要な場合は、通路の広さや、多目的トイレの位置も重要なポイントです。
また、結婚式は多くのゲストがいたり、普段と違う環境や服装で過ごすため、疲れてしまうかもしれません。披露宴会場のすぐ近くに、座ってゆっくりできるソファやベンチがあるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
天候に左右されず、宿泊も可能な会場か
挙式会場から披露宴会場まで外に出る必要がない、全天候型の会場なら、夏の暑さや冬の寒さ、雨天時の移動の心配がありません。
また、遠方からの場合は、そのまま宿泊できるホテル併設の会場を選ぶと、当日の移動負担を最小限に抑えられます。
祖父母が食べやすい料理にする
結婚式に欠かせないお料理も、おもてなしの大切なポイントです。ご高齢のご家族に美味しく召し上がっていただくためには、細やかな配慮が欠かせません。
お肉は小さくカットしてもらったり、柔らかく調理してもらったりと、食べやすいようにオーダーしておきましょう。フランスパンなどの硬いパンや、塩分・油分が多い料理を避けてもらう配慮も欠かせません。
また、洋食のコースは食べなれない方も多いため、和食も選べる会場だと喜ばれます。おふたりの気持ちが伝わる、優しいおもてなしです。

ハイブリッド結婚式に対応した会場を選ぶ
当日体調が優れなかったり、急な欠席に備えて、ハイブリッド結婚式に対応している会場を選ぶのも良いでしょう。ハイブリッド結婚式とは、会場でのリアルな結婚式と、オンラインでの配信を同時に行う新しいスタイルです。万が一出席できなくなっても、ご自宅からおふたりの晴れ姿を見守っていただけます。
サンレッツなら複数の人気会場で実現可能
『SanLet’s(サンレッツ)』では、ハイブリッド結婚式に対応した複数の会場にて、初期費用無料でご利用いただけます。会場の場所は、軽井沢や北海道、沖縄など国内屈指の人気リゾート地。雄大な自然と一体になれるような感動的なセレモニーを、大切な人とリアルタイムで分かち合ってみてはいかがでしょうか。
関連記事:『SanLet’s(サンレッツ)』でオンライン結婚式を楽しもう!初期費用無料で利用できる会場をクローズアップ

軽井沢ホテルブレストンコート
東京駅から新幹線で約1時間とアクセスしやすい「軽井沢ホテルブレストンコート」。木漏れ日が降り注ぐ『軽井沢高原教会』、そして自然石とガラスが織りなす神秘的な『石の教会 内村鑑三記念堂』。建築美や芸術性にこだわりたいお二人に、唯一無二のセレモニーが叶う特別な場所です。
https://www.blestoncourt.com/wedding
星野リゾート トマム
北海道の雄大な自然に抱かれる「星野リゾート トマム」。四季折々の美しさが魅力の『水の教会』、そして冬の1か月だけ姿を現す、すべてが氷でできた『氷の教会』。自然と一体になれる、人とは違う特別なウェディングを望むお二人に最適な場所です。
https://tomamu-wedding.com
リゾナーレ八ヶ岳
八ヶ岳高原の自然に囲まれた「リゾナーレ八ヶ岳」。建築界の巨匠マリオ・ベリーニが手掛けたスタイリッシュなガーデンチャペルでの挙式が叶います。誓いを交わす瞬間に天蓋がゆっくりと開き、目の前に緑豊かな景色が広がる、ナチュラルで洗練されたウェディングが実現します。
https://www.risonare-wedding.com/
ザ・ヨミタンリゾート アクアグレイス・チャペル
読谷村・宇座ビーチに佇む独立型ゲストハウス「ザ・ヨミタンリゾート アクアグレイス・チャペル」。ホテル併設型とは異なり、隠れ家のような静けさに包まれています。沖縄の中でもビーチに最も近いチャペルのひとつで、臨場感あふれるオーシャンフロント挙式が実現します。リゾート感あふれるセレモニーを叶えてみてはいかがでしょうか。
https://www.okinawa-watabewedding.co.jp/aquagrace/
Blessed By The Sea
沖縄県名護市に位置する「Blessed By The Sea」は、東シナ海を一望できる抜群のロケーションが魅力の会場です。温かみのある木目調のチャペルは、沖縄では珍しい落ち着きとリゾート感を併せ持つ空間。景色を眺めながらの食事や、開放的なパーティ、沖縄最大級のプールサイドでのナイトパーティなど、多彩な演出が叶うのも魅力です。
https://www.motif-event.com/party_mice/
ラソール ガーデン・アリビラ
沖縄県読谷村に位置する「ラソール ガーデン・アリビラ」では、雄大な景色を望むリゾートウエディングを実現します。挙式会場となるのは、沖縄最大級のスケールを誇る白亜の大聖堂。10mの天井高を持つ広々とした空間で、中央の長さ12mのクリスタルバージンロードを歩み、海を望む祭壇へと向かう一歩一歩が特別な瞬間として刻まれます。
https://www.resortwedding.net/okinawa/lazor/

お互いが心から楽しめる、優しい選択肢を
オンライン結婚式をはじめとする新しい選択肢は、遠方や体調の不安をサポートし、物理的な距離を超えて心をつなげられる選択です。本人たちが「気を遣わせたくないから今回は遠慮するね」と欠席を検討していたとしても、オンラインでなら気兼ねなく参加してもらえます。おふたりにとっても、大切な祖父母が笑顔で見守ってくれている安心感は、何にも代えがたい支えとなるでしょう。
「オンライン結婚式ってどんな感じ?」と気になる方は、実際にサンレッツのサービスを利用したご夫妻のレポートもぜひ参考にしてみてください。
どの選択をするにしても、一番大切なのはお互いを思いやる気持ちです。おふたりと祖父母様が心から笑い合える、最高の形を見つけてくださいね。
【SanLet’s挙式配信 実録レポート③】「リゾートウエディングの悩ましい問題をオンライン結婚式が解決してくれました」Yさんご夫妻
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