コラム
挙式とはつまりなに?多様化する今だからこそ儀式の本質と意味を知り、ふたりらしい記念の形を見つけよう

挙式とは、おふたりが夫婦になるのを誓い合い、家族や大切な人たちに感謝・決意を伝える特別なセレモニーです。始まりは『古事記』の時代にも遡り、キリスト教式・神前式・人前式・仏前式の4つが基本となっています。近年は、滞在型ウエディングやリゾートウエディングなど広がりを見せ、おふたりだけで行う挙式も選ばれる時代になりました。多様化した今だからこそ、挙式の本質に触れ、心から納得できるスタイルを見つけてみませんか?

挙式とは?まずは基本情報を確認しよう
挙式とは、新郎新婦のおふたりが結婚を誓い合う神聖な儀式です。各宗教における神様の前で、または大切な人たちを立会人として、夫婦になる誓いを立てます。
「ウエディングドレス姿を見てほしい」「憧れのチャペルで誓いを立てたい」といった夢を叶えるために挙式を行う方も多いですが、本来は厳かな儀式の場です。挙式スタイルを問わず、夫婦となるおふたりと、これまで見守ってきた家族を含むすべての人に贈る場であることを忘れないでおきましょう。
挙式も披露宴も結婚式の一部
挙式が結婚を誓い合う儀式なのに対し、披露宴はおふたりのために集まってくれたゲストに結婚を報告し、おもてなしをする場です。披露宴では親族から職場の同僚まで幅広いゲストを招き、美味しい料理を囲んでスピーチや余興、思い出のムービーなど多彩な演出を楽しみます。
一方、挙式は誓いを立てる儀式が中心となるため、必ずしも大勢の人数を呼ぶ必要はありません。披露宴とセットなら、同じゲストを両方に招く傾向にありますが、挙式のみなら親族と一部の友人だけ、おふたりだけなど比較的少人数になるケースも。「披露宴まで大規模でなくてもいいかな?」と感じる方も、挙式だけなら気軽に考えられるのではないでしょうか。
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意味や由来って?見つめ直したい挙式の「本質」
そもそも本質とは、時代や形が変化しても変わらない「最も重要で不変な特性」を意味します。多様化の波を受けて、挙式もまた少しずつ姿を変えつつあります。しかし、今も昔も、家族や大切な人に感謝や決意を示す貴重な機会に変わりはありません。あらためて、挙式の意味と歴史に注目してみましょう。
夫婦としての実感を持つ絶好の機会
挙式はおふたりにとって、人生の変化を実感する数少ない機会です。入学・成人・入社など、人生にはいくつかの節目があります。もし、入学や入社の際に、入学式や入社式といったセレモニーがなければ、「これから学生だ!」「これから社会人だ!」といった実感は湧きにくくなるでしょう。結婚においての挙式も同じような役割があり、婚姻届を出すだけでは実感しにくい「夫婦として歩んでいく実感と覚悟」を心に刻む機会となるのです。
挙式は新郎新婦側だけでなく、両親としても子離れのいい機会になります。ふたりが夫婦としての契りを交わす儀式に参加することで、ついこの間まで幼かった我が子が立派な大人になったと感じるはず。「新たな家族を築いていくんだ」「巣立っていくんだ」と実感が湧き、親として送り出す覚悟ができるでしょう。
感謝や祝福の想いを伝え合う集いの機会
挙式は、感謝や祝福といった、普段はなかなか伝えられない想いを伝え合える、貴重な機会でもあります。人生で自分のために人が集まってくれる場面はそう多くないでしょう。産まれた時にも多くの人が駆けつけてくれたかもしれませんが、産まれたての赤ん坊なので、直接感謝を伝えられないのです。自分から感謝をきちんと伝えられる機会ともなると、挙式の日だけかもしれません。
また、かつての挙式は、家の繁栄やつながりを意識し、親族や地域住民がふたりの結びつきを認め合う場でした。現在も、ふたりに関わる人が集う場に変わりありません。新郎新婦の個性を尊重しながらも、両家の調和を生み出すのが本質的な意義となっています。単なる儀式ではなく、新たな家族の誕生を確かめ合う集いと捉えると、ふたりにとって行うべきかどうかが見えてくるのではないでしょうか。
古事記からはじまる挙式の歴史
日本における結婚儀礼の象徴的起源は『古事記』にまでさかのぼります。イザナギノミコトとイザナミノミコトが夫婦となる神話は、日本最初の「結婚の原型」ともいわれているのです。鎌倉・室町時代には現代に近い形の儀式が行われるようになり、江戸時代には庶民の間でも定着していきました。
明治時代に入ると神前式が生まれ、大正時代にはホテルウエディングの原型が登場しはじめます。昭和期には専門式場が誕生し、人前式やキリスト教式も広まりました。華やかな結婚式が注目された時代を経て、現在ではふたりらしさを大切にしたスタイルへと発展。長い歴史の中で形を変えながらも、「誓いを立てる」「感謝を伝える」といった本質は変わらず受け継がれているのです。
挙式の種類は主に4つ。キリスト教式・人前式・神前式・仏前式の特徴
挙式の種類は、大きく分けてキリスト教式・人前式・神前式・仏前式の4つがあります。それぞれに込められた意味や特徴を知ると、自分たちらしく誓いを立てられそうなスタイルが見つかるかもしれません。

キリスト教式:ドレスに身を包む人気スタイル
教会式とも呼ばれる、日本で人気の高い挙式スタイルです。キリスト教の教義に基づき、厳かな雰囲気の中で愛を誓い合います。純白のウエディングドレスとタキシードに身を包み、教会や結婚式場、ホテルのチャペルで行われるのが一般的です。
キリスト教式は、神父が司会進行を務める「カトリック」と、牧師が務める「プロテスタント」の2つに分けられます。日本の結婚式で多く見られるのはプロテスタント形式で、信者でなくても挙式が可能です。一方、カトリック教会では信者のみが挙式を行える場合があるため、事前に確認しておきましょう。
【主な流れ】 ・ゲスト入場 ・牧師による開式宣言 ・新郎入場 ・新婦入場 ・賛美歌斉唱 ・聖書朗読 ・誓いの言葉 ・指輪交換 ・結婚証明書へのサイン ・牧師による閉式宣言 ・新郎新婦退場 |
演出で取り入れられる「ベールダウン」には、花嫁の母親による「愛する娘を災いから守ってほしい」との意味が込められています。ベールは清浄の象徴とされ、花嫁を邪悪な物から守る役割があるのです。また、母親が娘の身支度の最後にベールダウンを行うことで、「子育ての幕を下ろす」という意味も含まれます。
さらに、花婿が花嫁のベールを上げる「ベールアップ」には、ふたりの間にあった壁を取り払う意味があります。どちらも夫婦として共に歩んでいくのにふさわしい演出でしょう。

人前式:ゲストにふたりの愛を誓うスタイル
おふたりの大切なゲストの前で、愛を誓う人前式。神様ではなく、お世話になった参列者が結婚の証人となるスタイルです。決まった形式や宗教にとらわれず、より温かくアットホームな雰囲気の挙式となります。
他の挙式スタイルに比べて、進行にアレンジを加えやすいのも特徴です。例えば、誓いの言葉をふたりらしい内容にしてみたり、ゲスト参加型の演出を取り入れたり。反対にとびきりシンプルな流れにしてみたりと、理想の結婚式を追求できます。
人前式に対応したチャペルはもちろん、開放的なガーデンや美しいビーチなど、お好みの場所で実施できるのも魅力。ベールダウン・ベールアップ・フラワーシャワーといった、キリスト教式でも人気の演出も柔軟に取り入れられるため、記憶に残る挙式を作り上げられるでしょう。

神前式:和装で行う伝統スタイル
日本の伝統的な挙式スタイルで、結婚式場やホテル内の神殿・神社で行われます。新婦は白無垢もしくは色打掛、新郎は紋付き袴を着用します。
神前式には「両家を結び合わせる」との深い意味があり、かつては親族中心に神社で執り行われることが一般的でした。しかし近年では、友人も招待できる結婚式場が増えています。神職が進行を務め、日本古来の儀式が執り行われます。
【主な流れ】 ・参進の儀(さんしんのぎ) ・入場 ・修祓の儀(しゅうばつのぎ) ・祝詞奏上(のりとそうじょう) ・三献の儀(さんこんのぎ) ・指輪交換 ・誓詞奉読(せいしほうどく) ・玉串奉奠(たまぐしほうてん) ・親族杯の儀(しんぞくはいのぎ) ・斎主祝辞(さいしゅしゅくじ) |
神前式で注目される「三々九度」には、「固い絆を結び、一生苦楽を共にする」といった意味が込められています。大小3つの盃で3回ずつお神酒を酌み交わす儀式で、以下のように盃が時を表しているのも素敵ですね。
・小盃:過去(ご先祖様への感謝)
・中盃:現在(ふたりで力を合わせて生きていく誓い)
・大盃:未来(両家の安泰と子孫繁栄への願い)

仏前式:仏様やご先祖さまに結婚を報告するスタイル
仏教の教えに基づき、お寺のご本尊様、ご先祖様の前で執り行われる挙式スタイルです。縁があったりなじみのあるお寺、新郎もしくは新婦にとって先祖代々のお墓がある「菩提寺(ぼだいじ)」で行うのが一般的。自宅に仏壇がある場合は、自宅に僧侶をお呼びして執り行うことも可能です。
衣装は神前式と同様、新郎が紋付き袴、新婦は白無垢や色打掛を着用します。式はお寺や宗派によって異なるため、事前に確認が必要です。
【主な流れ】 ・入堂 ・敬白文朗読(けいびゃくもんろうどく) ・念珠授与(ねんじゅじゅよ) ・指輪の交換 ・司婚の儀(しこんのぎ) ・焼香(しょうこう) ・誓杯(せいはい) ・親族固めの杯 ・法話 ・退堂 |

多様化する結婚式スタイルのトレンドを紹介
現代の結婚式は、披露宴とセットや、宗派を最優先といった従来の形にとらわれない、自由で多様なスタイルが広がりを見せています。おふたりの価値観やライフスタイルに合わせて、心から納得できるひとつを選びましょう。
滞在型ウエディング
近年注目を集めているのが、宿泊を伴う滞在型ウエディング。国内外のリゾート地や温泉地で数日間過ごしながら、挙式はもちろん、食事や観光、各種アクティビティを楽しむスタイルです。おふたりだけの場合もあれば、家族や親族、親しい友人も一緒に楽しむケースもあります。
日常から離れた特別な空間で、ゆったりとした時間を過ごしながら新たな人生へと一歩踏み出す。そんな贅沢な体験ができます。
関連記事:今注目の滞在型ウエディング!家族やゲストと過ごす時間が増え、思い出も倍になる、その魅力を紹介
家族旅ウエディング
家族旅ウエディングは、おふたりと両親や兄弟姉妹といった家族だけで行う、より親密なスタイル。八ヶ岳や北海道などの美しい自然に囲まれながら、家族になってゆく今しか味わえない時間を過ごせます。
家族だけだからこそ実現できる自然体の挙式は、きっと一生の思い出となるはず。大切な家族と一緒に旅をしながら、新たな家族の形を築いていく素敵な体験をしてみるのはいかがでしょうか。
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リゾートウエディング
ロケーションにこだわる方に人気なのが、国内外のリゾート地で行うリゾートウエディングです。国内では沖縄・軽井沢・北海道、海外ではハワイやバリなどが選ばれます。
オーシャンビューのチャペル、緑豊かなガーデンや大自然、開放感あふれるビーチといった、美しいロケーションを活かした演出が特徴です。ゲストは家族旅行を兼ねて家族や親族だけ、もしくは親しい友人を加えた少人数が主流です。海外リゾートの場合、新婚旅行を兼ねてふたりだけで行うケースも少なくありません。
フリースタイルウエディングや顔合わせ会食
挙式とは別に、両家の親睦を深める場として、自由さや家族のつながりを大切にする現代的なスタイルが、フリースタイルウエディングや顔合わせ会食です。フリースタイルウエディングは形式やしきたりにとらわれず、新郎新婦の希望や個性を最大限に詰め込めるスタイル。思い出の場所で挙げたり、演出やテーマにこだわりやすいでしょう。
また、顔合わせ会食は両家の親族が集まる食事会で、場所はレストランや料亭、自宅などから選択できます。両家の親睦を深める大切な機会で、儀式特有の堅苦しさがなく、和やかな雰囲気になるでしょう。結婚式はしないけれど、充実した両家顔合わせにして、家族への感謝も伝えたいなら、リゾートでおこなう顔合わせ会食がおすすめです。レストランや貸切会場で、気兼ねなく和やかなひとときを過ごせます。ご両家の記念撮影や、おふたりのロケーションフォトを取り入れたり、宿泊してくつろいだり観光したりはいかがでしょうか。
挙式のみでもOK。記念として「何か」をするだけでいい
今や結婚式のスタイルに「正解」や「型」はありません。必ずしも大勢を招いて盛大に行う必要はなく、「記念に何かを行うこと」自体に大きな意味があります。挙式のみ、ふたりだけの結婚式、家族だけのセレモニーなど、その人らしい形こそが正解なのです。もし儀式的なセレモニーが苦手なら、レストランでの食事会だけでも素敵な記念になるでしょう。ゲストの招待に不安が残る場合、フォトウエディングで美しい写真を残すのも一案。
「実施してよかった」と心から思えるのがなにより大事です。ささやかな記念であっても、少人数の開催であっても、おふたりにとって価値のある時間なら、最高の選択といえます。

“やっぱり見てほしい”に応える、オンライン配信という新しい選択
親族のみや少人数、おふたりだけの開催を心に決めていたとしても、挙式を終えたあとに「やっぱり他の人にも見てほしかった」と感じるかもしれません。本番が終わったあとでは共有の手段が限られますが、オンライン配信ならリアルタイムで“立ち会ってもらう”体験が可能です。
サンレッツのサービスなら、挙式で最も大切な「結婚の誓い」の場に、遠く離れた方々にもオンラインで立ち会っていただけます。視聴は送られたURLをクリックするだけと、複雑な操作も不要。ゲストにとって負担となる、服装選びや移動も必要ありません。
挙式のみなら視聴時間は30〜40分程度と短く、リアルタイムのライブ配信に加えて、アーカイブ機能付きのため、当日都合がつかない方も後日ご覧いただけます。
「挙式はしなくてもいいかな」と思っていても、実際に行ってみると「やってよかった」と感じる方は少なくありません。「やっぱり見てほしかった」をカバーできる備えとして、後からのお披露目が叶うサンレッツのオンライン配信を取り入れてみませんか?
【SanLet’s挙式配信 実録レポート②】「オンライン配信でこんなにも挙式の臨場感が伝わるとは、思ってもいませんでした」Oさんご夫妻
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